AI(人工知能)という便利な言葉について
こんにちは。
東京、あったかいです。こんな日は海にドライブでも行きたいもんだ!
さて、今日は書評じゃなくて批評を書きます。
今、流行の「AI」について。
AIってなんでしょうか。
人工知能(Artifical intelligence)とは人工的にコンピュータ上などで人間と同様の知能を実現させようという試み、或いはそのための一連の基礎技術を指す。
- wikipedia より
最近インターネット関連のニュースを見ていると、「コンピュータが人から仕事を奪う」「人工知能がついに人間に将棋で勝った」「人工知能がビジネスを変える」 などという大きな切り口で賑わせている、あれです。
もともと技術畑にいたので知っているのは、「エンジニア」と呼ばれる職種の人たちからするとAIは垂涎の課題ということです。ワクワクして仕方がない研究分野の一つと言えます。
僕が高校生くらいの頃は駅の改札口には必ず一人おじさんが立って、切符を切っていました。
それが今ではお金をチャージした電子カードを機械にかざすと、ゲートがガコッと開く仕組みになっています。並ばなくてもいいし、凄い便利。
駅員さんが、えーっと渋谷から新宿までは、、170円。はいあなた通っていいよ!と目視で確認していたのが、一気に機械できるようになった、ということです。
こういった単純作業ではなく、もっともっと複雑なことを機械がやってくれるようになる。
例えば、人のその日の感情を読み取って声をかけてくれたり、疾患や体の調子に合わせた適切な薬を処方してくれたり、自分にあった仕事を紹介してくれるかもしれません。
「AI」って、そんな理想の未来を実現してくれる便利な言葉のようです。
ちなみに僕もこういうことを考えるのは好きです。
これまで多くの人手をかけてやってきた単純作業が機械に置き換わって楽しい仕事だけ出来る未来になるのなら、それは魅力的だなと。
しかし、最近のこの手のニュースはやたら盛られている印象があります。
本当?ちょっと違うんじゃない?と想うことが多く、現状と照らし合わせて書いてみようと思いました。あんまりこう言う事を書いている人がなかったので。
例えばこれ。
多分これを書いている人は、プログラムを1行も書いたことなくて、システムなんて全然触ったことのない人なんだろうというのが感想。面白おかしく、全然知らない人を惹き込む事に長けた記事で、突っ込みどころ満載の記事。ちょっとアルゴリズムのことを勉強したのかな、という感じでしょうか。
まずタイトルから。
「AI時代のコア技術。」と呼べるほど、AIの技術は進んでいなくて、全然AI時代ではないということ。「知恵」を持ったロボットが自走して人の生活に溶け込むのは現実的に数十年無理でしょう。
ロボットの身近な例なら、ソフトバンクショップのペッパーがあります。
優秀なロボットだなっていう感じより正直なところ子供のおもちゃに近い機械というのが感想です。面白いんだけれど。
MUJINのようなアルゴリズム特化型企業の与える示唆としては、強力なアルゴリズムを持った企業が物理的な動作を出力するロボットの世界に入ってくることによって、ロボットの頭脳部分のシェアを取っていく可能性がある。
前後なんだか凄そうに書いてあるけど、肝心なところがブラックボックス。
ロボットを動作させるアルゴリズムが自律的に学習するAIに近ければ、外部環境の変化に順応し、機械を動かすことができる
「AIに近ければ」って、それが出来ないから研究者の人たちは苦労している、さもできる前提で機械を動かすことができるってさらっと書くあたりが違和感満載。
内容があまりにも飛躍した話だなという感じで、読み手に誤解を与えそうだなと思う言葉が節々に感じられます。
出処がNews Picksで好きなメディアだから、つい批判的に見てしまいました。
AI(人工知能)って本当便利な言葉。なんでもやってくれる理想の機械の代名詞。
でも、そんなもの実は存在してないし、今後実現するかもわからないという夢の機械。
誰も見たことないですよね、AI。AIって本当なんや。
「AI」って単語が含まれると記事にドーピングされたような感覚で、なんか凄そうに見えますよね。
昔、洋画で「アイロボット」というロボットと人間の共存を題材とするSF映画がありました。「ヴィキ」というロボットの中核を担うシステムがあり、最後には暴走し始めて人間を襲い始める話です。AIってあの「ヴィキ」のことなんだろうな。
「AIなんてそもそもない」という前提でいろんなWebの記事を読んでみると、とても面白いと思いますよ。いかにほとんどの記事がぶっ飛んでいるか。
では今日はこの辺で!