ビジネス書には時間を使わんでいいという話

最近会社が日本橋に移り、とある本屋が通勤路に組み込まれました。大変嬉しい。

 

金ピカ文字のビジネス書が入ってすぐバァンと並べてある、よくある本屋さんです。

 

本屋さん側が「どうしたらたくさん本が売れるか?」というのを突き詰めていくうちに、きっとこういう本の並び、レイアウトになったのかなぁと思いつつ、全くそれらの本には喚起されないので奥にあるもっとマニアックな棚にいつも直行しております。

 

昔はよく読んでいたビジネス書、最近は全く読まなくなりました。

仕事に対する向上心は衰えてるどころか増すばかり。それに反比例して、どんどん読まなくなっていったように思います。

 

なぜか。

 

自分の仕事でいつ使っていいのかよくわからない方法論とか、他人が上手くいった成功事例などをいくらインプットしても全然自分の仕事での活かし方が分からないんですよね。

 

そして「それをどう活かすか」だの「投資」だの、目的意識を持った読書は疲れる。ビジネス書を読むと必ずこういう思考になるんですよ。本を読むことが仕事みたいに。

 

そんな本を無理して読まなくとも、自分の血肉になる本って世の中にいっぱいあるんだと気付いたんですね。書物は楽しんで読みたいですね。エンターテイメントなのだから!

 

ビジネス書から能動的に入れ知恵しておく習慣は仕事人として重要かもしれないですが、ピカピカの肩書で出世頭の偉いおっちゃんの書くカターイ話はまぁ全然面白くないのです。

 

本はお金を積めば誰でも出版できる時代になりました。

それゆえに、自分の名刺代わりに書かれた本、著者が印税を得るための「売るため」の本が最近とても増えています。

こういう本には「著者の想い」という隠し味があんまり効いていないので、細く短く、脚光を浴びずに埋もれて終わるのです。ほぼ例外なく。

素敵な本には必ず含まれる、重要なスパイスなんですけどね。

 

ということで、

ビジネス書はクライアントの話についていける程度に最新のトレンドだけ抑えておき、楽しいやつを読みましょう。

 

今日も、僕の好きな楽しい本を紹介します。

 

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この人の本はどれも凄まじく面白いですが、僕はこの本が特にわかりやすくて好きでした。例の隠し味、ビリビリ効いてます。

 

田丸さんは同時通訳の仕事をしている方なので、おそらく言葉をどう解釈し、どのように伝えれば、分かりやすく相手に伝わるか?面白いと感じてもらえるか?という事を毎日毎日考えていて、それを生業にしている人なのでしょう。

だから、いちいち面白い。いちいち面白い人って周りに1人、2人いるじゃないですか?田丸さんの文章からはそういう人なんだろうな、という印象を受けます。

 

もう少し具体的に言うなら、自分の周りにいる一番面白い人を1人思い浮かべてみて下さい。その人が自分のためだけに、小一時間ひたすら喋ってくれたみたいな体感が得られます。

 

どうでもいい話を笑いに変えてくれる人っていいですよねー。

この本は、僕にとってはどうでも良かった女好きイタリア人の話を面白く変換してくれたので、イタリアという国に興味を持たせてくれたんです。

 

そういえばクライアントのチーズのことも調べてみようか、とか、なんで女好きの文化が醸成されたのか歴史を調べてみようか、とか。

こういう好奇心が広がっていく感覚、重要。

 

ご本人がイタリア人男性に追っかけられたところから、手のひらを返される瞬間まで、ご自身のバスガイドの仕事での話を「女子目線」で書いてあるのですが、その中にちょいちょい下ネタが噛ませてあり、みんなが面白いと思うポイントを的確に突いてきます。

 

あぁ、言葉に長けた人が書く本ってこういう事なのか、というのが素人にも一発で分かる素晴らしい本でした。

 

読んでいて楽しいし、プロの文章に触れられるし、結局はこういう本が仕事にも効くのだと思います!良い本にぶつかると幸せですな。

 

では、おやすみなさいzzz